BLOODMOON~あやかしの蜜月~《ベリカ限定SS》
知弥は私の躰に覆いかぶさる。


牙を立て、吸血するかと思ったけど、そのまま鎖骨まで、唇を這わせた。


そして、鎖骨の下に吸いついた。


牙が皮膚に食い込む痛みはないけど、吸いつかれた時は少し痛みが走った。


「何してるの?」


「キスマークをつけてる…噛み痕はお前の力で消えるから。俺の所有物だと言う証は残せない…」



「私はモノじゃないないわよ…」



「じゃあ~なんだ?」



「何って・・・」


知弥は顔をあげて、私を一途に見つめる。その眼光は刃物みたい。


「・・・妻…」


「妻としての自覚があるのか…」
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