神様修行はじめます!
まさに怒涛のスケジュール。

ご飯は毎日、炊きたてを供えろだの。

団子を作って重ねて供えろだの。


香典返しを決めろだの。

花輪はどれがいいかだの。

寝ずの番がどーした、やれ線香を絶やすな。


親戚は泊まりに来るし。

食事は出さなきゃならないし。

出した食器は洗わなきゃだめだし。


その間にも弔問客は常に訪れ続ける。

あぁ、煎茶が切れた! コンビニに突っ走れぇ!


話を聞いてた真美がゲンナリな表情をする。

あたしとは真逆な、やたらボーイッシュな服装。

黒いシンプルなTシャツに色落ち感のあるスリムジーンズ。

野球帽なんか被っちゃってる。


「修羅場ね・・・」

「うん、泣いてるヒマも悲しむ時間もありゃしないよ」

「そうそう、そう言えばどうするの?」

「なにが?」

「アルバイト」

「ああ・・・」
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