獣は禁断の果実を蝕むのか。
「まずはS&Gの創設一族であること。重役に名を連ねていること。この2つのどっちか。」
「じゃあ、専務は一族だから専務ってワケじゃないんですね?」
「だろ?アイツには今回、デジウェアって最強の武器があるからな。こんな熱心な秘書までつけりゃ、社長の座は梓悸に決まったも同然。」
ハアッとため息をついた。
やっぱり、デジウェアは専務の切り札って本当だったんだ。
「そのデジウェア、いつくらいに完成するんですか?」
「知らん。」
「知らないって…だって、九重部長は開発課ですよね?」
他人事みたいに言うけど。
万が一にも、九重部長が失敗させちゃったらそれまでってことでしょ?
そんな大事なこと。
知らないってよく言えるな。