獣は禁断の果実を蝕むのか。
「…教えて欲しい?」
ニッコリと笑った。
「それは。専務の仕事をお手伝いするのも、私の役目ですから。」
デジウェアが欲しいなんて言えないけど。
専務のアシストって言えば、当たり障りはないと思う。
「ったく。梓悸のことばっかりかよ。」
またムッとした顔に変わった。
「私は藤衛専務の秘書ですから。」
ハッキリと答えた。
「じゃあ、沙菜ちゃんは、梓悸とはプライベートは一切ないんだ。」
「それは…まあ…一度くらいは飲みには行きましたけど。」
急に口調は重たくなる。
だって、話していいか分からなくて。
それに、突っ込まれてあの酔っ払って絡んだ話までさせられそうで。
口は自然と重たくなる。