獣は禁断の果実を蝕むのか。

「ほら、梓悸に遠慮している。」

「違います!!ただ…」


「ただ?」

「ウソは…つきたくないから。」


ウソばっかりのクセに。


何を言っているんだか。


自分でもおかしいくらい。


でも、口から自然とこぼれてしまう。


「あっそ。だったらいいよ。」


スッとソファから立ち上がった。


ヤバイ。


機嫌を損ねて、このまま帰るとか?


それじゃ、デジウェアのことが聞けない。


「あ…」


慌てて言いわけをしようとしたけど。


九重部長が私の目の前に立ったのが早くて。
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