獣は禁断の果実を蝕むのか。
自然と視線は下を向き、顔もうつむいてしまう。
きっと、言いわけを必死に考えてるって思われてしまう。
だからなの?
ハアッと小さなため息をつくと。
「言えないのなら、こちらから説明しましょうか?」
冷たい言葉が耳を突き刺した。
「説明?」
何のこと?
驚きながら、パッと上げた顔。
「デジウェアを盗むよう、送り込まれたんですよね?」
その微笑みが、怖いくらいキレイで。
まっすぐに向けられた視線が、何もかもを見透かしていると言わんばかりに、私に向けられている。
「……いつから…いつから知っていたんですか?」
もう、隠してもムダ。
どうせ、バラすつもりだったんだもん。
なのに、いざとなったら怖くて心臓は跳ね上がっている。
バクン
バクン
氷柱にも似た、凍りついた痛みが体をかけ巡っては、ズキリと心臓を貫く。
貫かれた痛みは、冷や汗に変わって。
ジンワリと掌に湧き上がる。
「初めからです。」
その言葉に。
ゆっくりと目を閉じた。