獣は禁断の果実を蝕むのか。

専務の大きな手の中には、私の小さな胸は包み込まれて。


ブラウスの上からなのに。


まるで直に触られているかのように、ほんのり冷たい指の温度が伝わる。


その温度が体の中を蝕(むしば)んでいくようで。


ジンジンとシビレにも似た感覚が広がって行く。


本当にこの先はムリなのに。


「最近は、食傷気味でしたが…たまには良いとしますか。」


専務のその言葉に。


「それって…?」


微かに上がった息で、その真意を確かめたかった。

< 51 / 387 >

この作品をシェア

pagetop