結婚できるの?
千香は眼下の夜景に見惚れていた。

こんな美しい夜景を見たのは何日ぶりだろう……。

時間も日常も忘れてしまうような情景。

千香は吸い込まれるように眺め続けていた。


「お待たせ! 遅れて申し訳ない!」


智和の声で、千香は現実に戻される。


「お仕事はちゃんと終わりましたか?」

「おかげ様で仕事は終わったけど、本当にごめん」
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