ふたつの背中を抱きしめた
子供達が水遊びに疲れた頃、時計は丁度正午を指した。
プールを片付けて子供達と柊くんと4人で食堂で昼食をとる。
「午後からボランティアさん達来るよ。」
「来なくていいのに。真陽と2人でいいよ。」
柊くんは食事を口に運びながらサラリとそう言う。
私は照れ臭さに負けそうになりながら
「そうもいかないよ、やるコトいっぱいあるんだもん。」
と努めて冷静さを保つ。
向かいに座っていた柊くんはチラと私を上目遣いで見て
「…冷たいの。」
と呟く。私も負けじと冷静に
「仕事だもん。」
と答えた。けれど
「じゃあ、終わったらウチ来てよ。」
と当たり前のように言った柊くんに、私は顔を引きつらせながら紅くした。
さらに
「あたしもしゅうくんのウチ行くー。」
私と柊くんの会話をちゃっかり聞いていたマルちゃんの言葉に、私は持っていたカップを手を滑らせて落としそうになるほど慌てた。
「ち、ちがうのマルちゃん、そうじゃなくって…!」
焦りまくる私を見て柊くんがプッと吹き出す。
「慌てすぎだろ、子供相手に。」
私はそんな柊くんを真っ赤な顔で睨みながら、なんとかその場を取り繕った。