ふたつの背中を抱きしめた
マジマジと見たことは無かったけれど、確かに抱き合った時の柊くんの身体は硬くって
…綜司さんの身体の感触とは全然違っていた。
他に男の人の身体を知ってるワケではないのでなんとも言えないけれど
筋肉や体格の違いと言うものを私はまさに身体で感じた。
独特の強い張りのある腕や背中はとても男らしくて。
4つも年下の柊くんに私が異性を1番感じるのはこういう所だったのかも知れない。
Tシャツを着終えた柊くんは私の方へ向き直して言った。
「まあね。バイトで重いもんとか持つし。」
「そうなの?」
「ピッキングって言って倉庫の荷物をトラックへ載せたりすんの。」
「へー。大変なんだね。」
「まぁその分、時給いいし。」
私はこの時、初めて柊くんのバイトの話を聞いた。
そうか、それがあの身体を作ったのかと云う納得と、ひとつの疑問が沸いた。
「…柊くんはその仕事が好きなの?」
「は?そんなワケないじゃん。時給がいいのとシフトの融通が利くからやってるんだよ。」
私は少し考えあぐねた。
こんなコトを言ったらお節介と思われるだろうか。
でも。
「…柊くん、児童福祉関係の仕事に就いたらいいのに。」