ふたつの背中を抱きしめた
『ごめんなさい、事情があって連絡が出来ないでいました。しばらく電話は出来ません、ごめんね。』
そう短いメールを返した翌日、仕事を終えた私が夕方園門を出ると、そこに柊くんが待ち伏せをしていた。
「…柊くん…!」
驚いて立ち竦んだ私に、柊くんは泣き出しそうな顔をして抱き付いてきた。
「なんで…なんで連絡くんなかったんだよ!すっごい寂しかった!すごい心配で夜も眠れなかった!真陽のバカ!バカ!」
不安を爆発させて私を抱きしめる柊くんは、まるで置いていかれた子供のようで。
私は、押し付けてくるその頭を優しく撫でた。
「ごめん、不安にさせちゃったね。」
私はもう、こんなとこで抱き合って園から誰かに見られるんじゃないかとか
そんな心配はどうでも良くなっていた。
ただ
ああ、私は2人を不安にさせてばかりだなあと
申し訳なく思いながら、柊くんの頭を撫でた。