ふたつの背中を抱きしめた
「優しいね、柊。ありがとう。でも本当に大丈夫だから。いつも通りでいいの。」
真陽はそう言って俺にキスをして
「エッチは出来ないけどね。」
と恥ずかしそうに笑った。
それから俺は、真陽の濡れた服を部屋に干し、髪をドライヤーで乾かすのを手伝ってやった。
「なんか他にして欲しい事ある?」
俺は何回も尋ねた。
いつも通りでいいと言われても、やっぱりなんだか落ち着かない。
大丈夫と言われても、本当は痛いんじゃないかと気が気じゃない。
自分に出来る事はなんだろうと考えてもさっぱり浮かんで来ない。
何かしてやりたいのに。
真陽のために。
自分の無知が、もどかしかった。