ふたつの背中を抱きしめた



「私、そんなに物欲しそうに見える?」


「そうじゃないよ。僕が真陽にプレゼントしたいだけなんだ。」


「そんないつもいつも高価なモノばかり要らないって言ったでしょ。」


「別に高価だからじゃないよ。真陽に似合いそうだなって思っただけだよ。」


「私みたいなちんちくりんにジバンシーのパンプスが似合うと本気で思ってるの?」



親元を離れ上京して、仕送りとバイト代で慎ましい一人暮らしをしてる学生の私。


そんな¥5980で買ったチュールスカートを履いてデートに来た私に、どうして10万近いパンプスを履かせようなどと思うのか。



「私は自分のモノは自分で買うってば!」




< 314 / 324 >

この作品をシェア

pagetop