ふたつの背中を抱きしめた



柊くんを『不器用』だと、園長は言った。

本当にその通りだと思う。

タクミくんのために車を色紙で切りたかったなら最初から素直にそう言えばいい。

そうすればきっと頭ごなしに怒られるコトは無かったし、
色紙だってもっと貰えて、ピンクと緑だけじゃないカラフルな車が作れたはずだ。


けど


柊くんには、それが出来ない。


他の人に「それはいいね」と言ってもらえる伝え方を知らない。

「勝手なコトしないで」

「他にやるべきコトがあるでしょ」

そう言われるのが嫌で、柊くんは誰にも言わず1人やり進める。

きっと今までにもこういう事があったんだろう。

みんなは柊くんを『やっかいな子』だと云う目で見る。

だから、柊くんはますます分かってもらう事をあきらめる。


子供の為の柊くんの優しさは、

誰にも気付かれない。



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