ふたつの背中を抱きしめた


あまりの浅葉家の懐の広さに驚いたのは私の家族も同じで、むしろ私の母の方が

「いくらそう言ってもらったって浅葉さんのお立場ってものがあるでしょう、
本当に自由勝手にやるんじゃなくその辺は貴方たちが自主的に汲まなきゃ駄目よ!」

と1番口うるさいくらいだった。


自由にやっていいと言う浅葉家と、ちょっとは考えなさいと言う櫻井家の調整をしながら私達は式の準備を進めてきた。

結局、招待客は私と綜司さんの友人や関係者がメインとなり
浅葉家の関係者は親戚と義父様のごく一部の親しい人のみを招くという
信じられないくらい平々凡々な内容となった。


大学時代からの私の親友で招待客のひとりでもある 白石 彩(しらいし さい)ちゃんは

「真陽、大丈夫?それドッキリなんじゃない?」

なんてコトまで言いだす始末だった。


「冗談はともかく、きっと綜司さんのおかげでしょ。真陽のコト気遣ってくれたんだよ多分。
本当にいい人と婚約したね、真陽。」


彩ちゃんのその言葉に私は涙ぐみながら

「本当、私って幸せモノ…」

と綜司さんと義両親の優しさを噛み締めた。


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