ふたつの背中を抱きしめた


「大丈夫?迷わなかった?疲れてない?」


久々に会ったちんちくりんの幼なじみに
綜司さんはとてもとても優しかった。

聞けば綜司さんもこの春に大学を卒業し
実家を出て隣の区に一人暮らしだと言う。

そんな自分だって忙しい時期にわざわざ私の上京を手伝ってくれるなんて、
なんていい人なんだろうと私はひたすら感心するばかりだった。



当初の予定通り、私の一人暮らしに必要な物を買って
荷物を自分のマンションに運び終えると
私はまだ片付いてない部屋に綜司さんを上げてお茶を入れてあげた。



最初は綜司さんの格好良さに緊張気味だった私も
この頃になると大分肩の力が抜けて
昔を懐かしみながらアレコレ話すようになってきた。


「荷物いっぱい持ってもらっちゃってゴメンね。
でも綜司さんが居てくれて良かった。私一人じゃきっと買い物だけで何往復もしなきゃならなかった。」


「こんなのお安い御用だよ。
さっそく真陽の役にたてて良かった。」


綜司さんはそう言って私の淹れた紅茶(ティーパックだけど)を飲んだ。

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