ふたつの背中を抱きしめた


柊くんの紡ぐ言葉が恐ろし過ぎて

暴かれていく私の罪が残酷過ぎて

私は子供のようにイヤイヤと頭を振る。


そんな私の姿に、柊くんが激昂する。


「…っ、あんたはズリィよ!!
本当はずっと前から気付いてたはずだ、俺の気持ちに!
なのに、友達だ仲間だって…!ふざけやがって!
挙げ句の果てに、ここまで来ておいて婚約指輪だと!?俺を馬鹿にするのもいい加減にしろっ!!」


「違う!違う!!私、そんなつもりじゃない!!」


「じゃあ、なんでここに来た!?なんで今ここにいるんだよ!?俺を馬鹿にしに来たのか!?」


激しく叫びながら、柊くんが私の手をきつく掴んだ。

「違う…っ!」


そして、柊くんは両の手首を掴んだまま私の前で崩れるように座り込んだ。



「違うなら……
…違うって言うなら…
俺を受け入れに来たのかよ…?」



「……柊…くん…」


黒い瞳が、縋るように私を映す。


その深過ぎる
まっすぐ過ぎる眼差しに

私の心が裸にされる。



瞳を逸らさない私に、柊くんの顔が近付いて、くる。


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