お姫様のオオカミ
自分の気持ちがなんなのかわからないまま、数日が過ぎた。
あの日以来、玲央と話すことはなくなった。
部活には顔を出しているが、私とは目も合わせない。
話しかけようと近づいても、避けられる。そんな日々が続いていた。
「しーちゃん」「詩音ちゃん」
「…はっはい」
「何度も呼んだんだけど」
「すっすみません…」
「桜井の事?」
「えっ?」
「しーちゃん見てたら嫌でもわかるよぉ。今まであんなにべったりだった玲央くんが見当たらないし」
「あからさまに避けてるし」
「やっやっぱりそうなんでしょうか!!」
「しーちゃん落ち着いて!!」
「とりあえず、ご飯にしよう。話はそれから」
「うっうん…」
とりあえず、昼食にした。
でも、『あからさまに避けてるし』と言った朱里ちゃんの言葉が離れなくて、のどに通らなかった。