伝えたくて、君に。
一か月が過ぎ、5月。

そろそろ初夏を感じ始めたころ。

「今日もいい天気だなー。」

ひとり屋上へ出た。

こんないい天気の日は思わず歌いたくなる。

歌っちゃえ。

「♪~季節変わるように表情変えて~♪」

まさか、屋上で歌ってる曲を聞かれてるなんて思ってもない。

よりによって、

それがアイツなんて。

「ん~スッキリ!」

教室戻るか。

すると。

「おい。」

「!!」

見つかってしまった…泰成に。

何でいんだよ!

「お前、歌うまいな。」

「なんのこと?」

「しらばっくれんな。聞いてた。」

「それ、ある意味盗み聞きだから。」

「なんで、俺だけそんな冷たいわけ?」

「なんとなく。今日のことは黙っといて。じゃ。」

「待てよ。」

「今度は何。」

「また、歌聞かせてな。」

「…さぁ、どうでしょう。」

あれは気分だし。

もうほっといて教室戻ろ。



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