幕末オオカミ
「……よし」
調査ついでに、こっそりどこかの台所で漬物でも物色しよう。
ナスやきゅうりなら、食べながら持ち歩けるぞ、いひひ。
あたしは三条通りの旅籠街の裏に忍ぶ。
そこで、あまり人気のなさそうな店を探す事にした。
「おー、なんか静まってる……」
たどりついたのは、一軒の旅籠。
そこへついた時は、すでに空は真っ暗になっていた。
「……やから、今日は他のお客さんをとったらあかんねん」
台所から、苛立ったような声が聞こえ、思わず聞き耳を立てる。
「さっき言うたやろ?
今日は偉い先生方が、上で会合を開かれるんや。
絶対邪魔したらあかん。
今日はいっぱいですって、他のお客さんは断るんや。わかったか」
「へえ、えろうすいまへん」