幕末オオカミ


「おっとぉ……!」



集合場所の祇園町会所に着いた時……。


あたしの目に飛び込んできたのは、戦仕様に着替える隊士たちの姿だった。


今さら恥ずかしがるでもないが、大勢の下帯姿は目の毒だ。


そこを通り抜け、局長の元へ行こうとすると……



「おい」


「ぐえっ」



突然、首根っこをつかまれてしまった。



「総司……!」



振り返ると、すでに着替え終わった総司が立っていた。


着替え終わった……というか、いつもと一緒?


皆は鎖帷子をつけたり、既に胴をつけたりしてるのに。



「どうだった?」


「あ、すごいの!あのね……」


「シッ」



自分で聞いておいて、総司はあたしの口を手でふさぐ。



「間者がいないとも限らない。
局長のところで話せ」


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