幕末オオカミ
予想外の浅葱色の羽織の登場に盛り上がるも、無情にも時間は過ぎ……。
「出動するぞ」
土方副長が、隊士を集めた。
局長はその横にいる。
「ちょっと待ってください。会津の応援は?」
合流してから、一緒に討幕派探索に行くはずの会津の軍勢がまだ来ていない。
しかし副長は、質問した斉藤先生にさらりと言った。
「遅れるんだと」
「は……?本当かよー。
あいつら、おびえてんじゃねえの?」
「平助の言うとおりかはわからん。
ただ、もう会津を待っている時間はねぇ。
今から言うとおり、隊を二つに分ける」
ざわ、と隊士たちの間に緊張が走った。
ただでさえ、夏の暑さにやられて病人が多く、出動できるのはわずかに33人だというのに……。