幕末オオカミ
「むしろ、なかなか顔見せてくれないから、浮気でもしてんじゃないかと思ったよ、バカ」
「バカか、お前考えてみろよ。
俺は本気で、自分がお前を殺しちまったと思って、気が狂いかけたんだからな」
「……そうなの?」
「そうだ。
それに、俺が近づけば怖がるんじゃないかと思って……」
つきん、と胸が痛んだ。
総司はまだ、人狼である自分を恥じている……。
「だから、さっき迎えに行った時……
お前が何も変わらなくて、ほっとした」
「……早く来れば、もっと早く安心できたのに」
「だよなあ。本当にバカだよ、俺は」
長い両腕が背中に回る。
それは優しく、あたしを包み込んだ。
「……早く謝るべきだった。本当に、悪かった」
そう言って、総司はあたしに、軽く口付けた。