白球の彼方~君に託した夢~
俺はそっと雛…美愛の手に触れる。
ドン引きとかしねーかな、なんて不安になりながら。
ちらっとこちらを見る美愛。
この無言の時間苦痛…。
「アタシ翔也にベタ惚れかも。」
美愛はそう言って手を握り返した。
ベタ惚れ…
んな事言われたら頭の中がショートしちまう。
『俺もだよ。』
つい思ってた事が口に出る。
「ホント?嬉しーな!」
ニコッと笑う顔が心臓に突き刺さる。
俺こんなんじゃ寮まで持たねーよ…。