総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
(うわー、目ん玉大きいなぁ)
っつーか睫毛も長い。
鼻も高いし、これこそ正統派の美形って奴だよなぁ…って現実逃避してる場合じゃないよ私!!
『ぅおッ!?』
あと少しで唇が触れ合いそうな距離になった瞬間、我に返った私は
反射的に目の前の『先輩』の胸元を力いっぱい突き飛ばした。
そのまま、反動を利用して後ろに大きく飛び退くと、そのまま床に着地――…しようとして、
『……っぁぁああ!?』
できなかった。