総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
『っ、』
殺気を帯びた冷たい視線が容赦無く突き刺さり、私は呻きながら身をよじった。
けれど、大輔が力を弱める事はない。
「確かに俺は2年前に腰の関節を負傷して、武道も喧嘩も続けられなくなった。――飛鳥のせいで」
感情を押し殺した声が、私の胸に鈍く響く。
けれど、謝ろうと口を開いた瞬間
「だけどそんな事、俺にとってはどうでも良かった」
大輔の発した意外な一言に、私は目を見開いた。