笑う門にはオレ様がきた!!
「す、すすすすすみませんでしたっ」


センスのいいテーブルに
これでもかと
くっつくくらい頭を下げる。


「汚なげな帽子で悪かったな。」


ああ……入社早々
社長に暴言なんてあり得ないよ…。


「め、滅相もない…。
私、あまり服装とかよく分からなくて…
ほ、ほ、本当に失礼いたしましたっ!」


「あぁ確かにね
センスないの見りゃ解るわ。」


「………………」


ろ、ろ、露骨…に言わなくても…。
けれど反論の余地も無い。


「ところでお前さぁ
何でうちに事務で入ったの?
これ見たらお前って描く方の人間じゃん?」


彼の手元には見覚えのある
私の履歴書があった。


「はぁ…
募集が事務職しかなかったので…」


そのままのことを伝えた。


「だけどさ、他のデザイン事務所とかは?
他にもデザイン関係の仕事
いくらでもあっただろ?
これ見る限り結構、お前出来るじゃん?」


と、私の履歴書を振りながら
目の前で堀江和が言う。






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