君一色
「なに人に飲まれてんの。はぐれたら大変だろ?」
そういうと、私の手をとり
そのまま歩き出す。
「えっ・・・」
とっさに握られた手に目をやると、次第に自分の顔が熱っぽくなって行くのが分
かった。
うわ・・・
今絶対顔赤い。
だって
私は・・・私は手なんて繋いだ事がない。
だから、こんなのごく普通な事だって分かってるのに
変に意識してしまう。
斜め前を歩く高瀬さんの背中を見つめながら、どうか振り返りませんようにと願う。