鬼の花嫁 ‐巡る季節‐





続く風神さんのあたしへの

小さな悪戯。





「甘い声も表情も、可愛かったぞ?」

「ちょっ、やめ…っ」






ぜ、絶対楽しんでる……!


あたしの反応見て楽しんでる……!!






これ以上赤い顔を見られたくなくて

プイッとそっぽを向くと

彼はケラケラと笑いだす。






「そう拗ねるな。今日は俺が傍にいる」

「へ…い、いいですよっ?
 お仕事だって……」

「俺が、お前と居たい」






…もう…………


なんでこんなに意地悪で優しい人なの…







< 60 / 61 >

この作品をシェア

pagetop