愛し愛されて。



授業中は授業なんか
聞いていなかった。


ただ指輪とブレスレットの
ことだけを考えていた。


どこで買ったっけ?
買ってもらったんだっけ?



「…ぃっ…!」



頭痛がした。



「奈々?大丈夫?」


「う、うん。ごめんね。」





「ねぇ、奈々。」



後ろの席の女の子に
話しかけられた。



「え?」



見覚えのない顔。



「奈々さ…。」


「あの、初めましてですよね?私久川奈々です。」



初対面でも
呼び捨てってするんだ。



「…え?」



女の子が呆然としている。


そしてみんな私たちの
ほうを見ていた。



「なんでみんな私たちのほう見てるんですかね。」


「そ、そうだね。」



なんなんだろう。

本当に。








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