オオカミヤローに捕らわれて
キャピキャピ声で話す安岡が、ウザくてウザくて仕方ない。


吹雪が“女の子に手上げる人は嫌い”言ってたのを頭に置いて、殴りたくなるのを必死に我慢していた。


じゃなきゃ今頃、オレ手つけられなくなってるから。


「「失礼します」」


吉良と吹雪の2人が、紅茶セットを持ってやって来た。


「あっ、吹雪ちゃん!こんにちは!吉良さんもお久し振りですね」


「中曽根様……」


道に挨拶された吹雪はちょっとだけ頬を緩めるが、安岡と目が合った途端体を強張らせた。


ああーーー…特別学習の時のトラウマだな。


「オイ、吹雪」
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