いつか見る青
「11時……30分くらいにお迎えにあがります」


「分かりました。よろしくお願いいたします」


「ついでに、昼食もご一緒しませんか?」


「え?お昼ですか?」


「ええ。それぞれがそれぞれのスケジュールで動いていますので、同僚達と一同に介して昼食というのはなかなか難しく、一人で済ませる事が多いんです。でも、何だかそれって味気ないんですよね。葵さんにお付き合いいただければ、久々に楽しいランチになりそうですし」


「そういうことなら…。私でよろしければご一緒させていただきます」


そもそも私の用事に付き合ってもらうんだもんね。


神崎さんがそうと望むなら、喜んでお受けしよう。


そんなんじゃ全然恩返しにはならないだろうけど、とりあえず今の私にできる事はそれくらいしかないから。


「では、決まりですね。その旨社長や民さんにお伝え下さい」


「分かりました」


「それでは今日はこの辺で。ゆっくりお休みになって下さい」


「はい、お休みなさい」


神崎さんは頭を下げたあと、静かにドアを閉める。
< 104 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop