いつか見る青
家から持ってきた荷物をしかるべき場所に収納しようと思ったのだ。


部屋の広さ、家具の配置にちょっとまごついたけれど、量は大した事ないので小物はすぐに片付いた。


次は洋服に取りかかろうと別のバッグのファスナーを開けた所で、ふと思い立つ。


そうだ。

明日、何着て行こうかな。


神崎さんは仕事の合間に来るんだから、当然スーツだよね。


しかも、おそらくまた上質な素材の。


あんまり子どもっぽい格好だと、アンバランスになっちゃうよね。


かといって私、お洒落な服なんか持ってないし……。


あ、あの白のシャツワンピースなら、比較的落ち着いて見えてごまかしがきくかな。


それで下に黒のレギンスとか履いて……。


なんて事を考えながら、バッグをガサゴソあさって目当ての物を引っ張り出す。


鏡の前に立ち、服を体に当てて色々な角度から検証した所で、ハタと気がついた。


……ちょっと、テンションおかしくない?


これじゃまるで、デート前日に浮かれてファッションチェックしてる人みたい……。
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