いつか見る青
でも、お母ちゃんの炊いたご飯は何故かすごくツヤツヤモチモチしていておいしくて、味噌汁も具だくさんだったから、栄養のバランスは取れてるしそれだけでもう胃が満足できたんだよね。



今から思えばああいう料理が食べられたのは、お師匠さんである民さんのお陰だったんだな。


昨日の夕飯もすごく美味しかった。


これからも毎日民さんの手料理、イコールお母ちゃんの味が堪能できるなんて嬉しいな。


幸せを噛み締めたあと、私は問いかけた。


「おじい……さんは、もう起きてますか?」


「ええ。お庭でラジオ体操をなさってますよ。ほぼ毎日の日課なんです」


「そうですか。ちょっと挨拶して来ますね」


「ええ。その後は、食堂でお待ち下さいな。朝食をお出ししますから」


「分かりました」


そう答えつつ廊下に出ると、そのまま玄関へと向かった。


リビングに面したテラスからも庭には出られるんだけど履き物がないし、そこからおじいちゃんに声をかけるのはちょっと失礼かなと思って。


玄関を出て、外壁沿いに左手に進んで行く。
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