いつか見る青
むしろ私が先に済ませておかないと、他の人の予定が狂ってしまうもんね。


昼間に神崎さんに案内してもらっていたので知ってはいたけど、広い洗面脱衣場と浴室、そして足を伸ばせるどころか寝っ転がれるくらいのキングサイズの浴槽に改めて驚嘆しつつ、バスタイムを終え、部屋に戻った。


そしたら急激に、尋常じゃない睡魔に襲われて、フラフラとベッドに潜り込んだのと同時に、深い眠りの中へと引きずり込まれてしまったのだった。


自分が自覚していた以上に緊張していたんだろうな、と思う。


『あとは寝るだけ』となった途端、その緊張の糸がプツリと切れたんだろう。


何たって、私の人生の記念すべき、新しい門出の日だったんだから。


やるべき事が見つかった以上動こうと、私はそのタイミングで自室へと引き上げた。


黙々と荷物の整理をしていると、8時近くなった頃におじいちゃんが私の部屋のドア越しに「仕事に行ってくる」と声をかけてくれた。


「あ、はい」


慌てて部屋を出て、おじいちゃんの後を追いかけ階下へと降りる。
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