いつか見る青
「そういう訳ですので、失礼します。ここに滞在している間に、ある程度宿題を進めておかないと母に怒られてしまうので」


「あ、うん」


私は改めて笑顔を浮かべつつ頷いた。


何だかんだ言ってても、ちゃんと今日子さんの言う事を聞くんだな。


微笑ましい気分になるのと同時に、ほっと胸を撫で下ろす。


実は、このあと未来君とどうやってコミュニケーションを取れば良いのかと、頭を悩ませていたのだ。


今まで私の周りにはいなかったタイプだから、どう接すれば良いのかちょっと焦ってしまって……。


私のが年上のくせにだらしがないけど。


だけど、とりあえず現時点ではそのプレッシャーからは解放された。


おじいちゃんや紫さんが帰って来たら、未来君とどういうスタンスで接しているのかさりげなく観察させてもらおう。


他の人とのやり取りを見ていれば、未来君の性格やなんか、もうちょっと詳しく把握できるだろうし。


彼がドアに向かって歩き出した所で、私はふいにその事に気が付いた。


「あ、ちょっと待って」
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