いつか見る青
それ以上は追求せず、民さんはテキパキとゆうげの準備を進める。


てっきりナイフとフォークを使うようなお料理かと思ってたから、目の前に置かれたお箸とかお茶碗を見て内心ホッとした。


それでなくても緊張してるのに、マナーがイマイチよく分からない洋食だったりしたら、さらにオタオタしてしまう。


ただ、並んでいる料理は品数も多くてエビとかお頭が付いちゃってる魚なんかもあったりして、同じ和食でも私の家の食卓に並んでたものとはだいぶ質が違うけど。


でも、たとえスーパーの見切り品の食材を使っていたとしても、お母ちゃんの作る料理はすごくおいしかったけどね。


「民さんはまだやることがあるのかな?」


着替えを終えたおじいちゃんが食堂に姿を現し、私の推理通りの上座の席に腰掛けつつ民さんに問い掛けた。


「ええ。でも、先にお夕飯をいただいてからにします」


「だったら、私達と一緒にここで食べよう」


「え?まぁっ。そんな、とんでもないです。お客様がいらっしゃるのに」


おじいちゃんの提案を、民さんは慌てた様子で辞退した。
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