いつか見る青
だから神崎さんは先手を打ったんだ。


私の事も自然と自分より上座にエスコートしてくれたし。


ほんと、神崎さんて、やさしくて気が利いて、カッコいい人だよね~。


ご飯とお味噌汁まで配り終えた民さんが神崎さんの隣の席に腰掛けた所で、おじいちゃんが「乾杯しよう」と自分の目の前にあるグラスを手に取った。


一応私の歓迎会らしいから、そういう時にはこうするのが決まりなんだろうね。


ちなみにグラスの中身はおじいちゃんと叔父さんがビールで、他の3人は烏龍茶。


未成年である私はもちろんアルコールはダメだし、神崎さんは車を運転して帰らなければならないし、民さんは立場的にこの場でビールを飲むのは躊躇するだろうし、こういうチョイスになるのは当然の事だろう。


おじいちゃんの音頭で乾杯し、それぞれがグラスに口をつけた所で晩餐が始まった。


目の前の豪華なおかずの山に、何から手をつけようか大いに悩み、とりあえずお味噌汁からいただくことにした。


お椀を手に取り一口啜った所で、私は心底驚く。


「あ…」


「どうした?」
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