いつか見る青
思わず出てしまった呟きに、おじいちゃんは間髪入れず反応した。


向けられた視線の鋭さに思わずドギマギしつつ答える。


「えと、このお味噌汁、母のものと同じ味なんです」


「それはそうですよ」


民さんが嬉しそうに言葉を発した。


「私が瑠璃ちゃんに料理のイロハを教えたんですからね」


「え…」


「もともと一通りの事はできる子でしたけど、せっかくですから、私が基礎からじっくり教えたんですよ」


そこで民さんは、何かを慈しむように微笑んだ。


「当時は意識してなかったけど、そうよね。瑠璃ちゃん、私の味を継承した事になるのよね…」


私は何だか胸が熱くなった。


うちと美山家は、こんな意外な所で繋がっていたんだ。


「葵さんの歓迎会ですから、最初は洋風な物にしようかとも思ったんですけどね……」


「いえ。私、和食の方が好きなので、すごく嬉しいです」


それぞれの家庭の味が如実に分かる、あったかい食べ物だもんね。


しかも、お母ちゃんと同じ味つけなんだもん。


「そうですか?」
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