いつか見る青
だからおじいちゃんは自分の立ち会いの元、私とおばあちゃんを対面させるつもりなんだろうな。


今のうちに、あらゆる事態を想定して、心の準備をしておかなければ。


余命幾ばくもない人を、怒らせたり悲しませたりするような言動を取りたくないから。


そう考えると、いきなり対面じゃなくてかえって良かったかもしれない。



「さて、そろそろお開きにするか」


大切な事を話し終えて肩の荷が降りたのか、すっきりした表情になったおじいちゃんは、そう言いながら立ち上がった。


「実は、やりかけの仕事を持ち帰っているんだ。しばらく書斎に籠らなくてはならないから、民さん、後で濃い目のコーヒーを持ってきてもらえるかな?」


「はい。かしこまりました」


「何だか慌ただしくて申し訳ない神崎君。ゆっくりしていってくれよ」


「あ、いえ。私もそろそろおいとまいたします」


次いでおじいちゃんは私に視線を向けた。


「しばらくはお互いにバタバタしているだろうから、それが落ち着いたら、ゆっくりと語り合おう」


「はい」


私は深く頷いた。
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