××倶楽部

 居酒屋を出て、ずんずん進む典の背中にため息をぶつけて、諦めたようについていく。


「典ー! 私、自転車で来たんですけど」

「酒飲んで自転車乗るのは違法なんだよ。このまま歩くぞ」


 繋がれた手を痛いくらいに握りしめられて、またため息が出た。

 繁華街を抜けて、公園の中を突っ切って歩く。ここは近道だけど、一人の時は怖くて通らないようにしている。


 三年前に殺人事件があって女の人が殺されたり、何かと物騒で人通りも少ない。



「今日、何があった?」


 典の横顔を見上げると、暗闇の中でも全てが見えてるみたいな顔をして堂々と前に進んでいた。


「別に、典には関係ないこと。漫画返したでしょ? それでいいじゃん」


「よくないだろっ!」


「大きい声出さないでよ!」


 



 

 
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