××倶楽部

「そういうところに、一番惹かれたんですよ。……と言ったら怒りますか?」


「怒りません。だって、これが私と女王様たちの一番の違いだから、ここを好きだと言ってくれる聖夜さんの言葉を信じます」


 リオ様にもないミーナ様にもない、私だけが社長にできることは、社長の内なるサディストを引き出してあげることだったんだ。


 でも、そんな重役私がつとまるかなぁ? と、冷静になった瞬間にはもう手遅れで、ベッドの上でワンピースが脱がされていた。


 ああ……そんな、もうですか?



 爽やか青年って顔して、社長は軽々と後ろ手に拘束された私を転がすと、肌に舌を這わせてくる。



「ああぁっ! 待って……社長」


「待ちましょうか」


 ほら、典の嘘つき! ベッドの上でも、社長は待ってくれるじゃん!



 ほっと胸を撫で下ろす。



 だけど……下着姿になっている私を、社長はじっくりと見下ろしてきた。


 手を触れずに、ただじっと見つめてくる二つの黒い瞳がわずかに細められた。自分が懇願したことなのに戸惑うことしかできない。


 腕を組み、余裕の表情でニッコリと微笑む。



「綺麗な体ですね。足が細くて長く、ウエストラインも美しい。その体、まだ誰にも許していないなんて酷い女だ。重罪ですよ」


「あ、あの……」


 社長が際どい部分に顔を近づけてくる。


「あ、やだ、だめ!」


 慌てて足を閉じるけど、手錠で拘束された手が邪魔でうまく隠せない。結果、頭から枕に倒れてしまった。


 もっと恥ずかしい姿を見られて、もう泣き出してしまいたいのに、社長はここに来た時のままの姿で涼しい顔をしている。


 もう待たないで欲しいのに、社長は律儀に待ってくれている。



 これって…………わざと?





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