××倶楽部

「う…………」


「俺はちゃんと車種もナンバーも暗記した」



 そうか……ナンバー覚えてなきゃ、手がかりが……


「マサキさん、見た?」

「すみません……」


「ほら、行くぞ。スミレとかいう女助けたいなら、急いだほうがいい」


 そうだよね。スミレ様助けなきゃ……でも、それには典をマーベラスに連れて行かなきゃいけなくなる。


「典、ナンバーだけ教えてくれない?」


「いやだね」


「でも、典! マーベラスには……」


 社長がいる。典と社長を会わせても大丈夫かな?

 もちろん、社長は大人だし穏やかな人だから大丈夫だろうけど、典が何かしないかが、すごく心配。


「うるせーな、今目の前で女が一人連れ去られたんだぞ! ぐだぐだ言ってんじゃねーよ!」


「……うん、ごめん」


 典……こんな時、自分のことを考えてる場合じゃないか、そうだよね。

 ここからなら、マーベラスへは、歩いてもすぐだ。急ごう。


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