××倶楽部

 社長は頬杖をついたまま、目を細めて私を見てくる。


 なっ……なんて他人任せな二人なのっ?



「ごめんなさい! 私が代わりに謝りますから、社長リオ様にもう一回プロポーズしてあげてください!」


 な、なんで私が謝ってるんだろ?


「って、芽依ちゃんが言ってるわよ、聖夜」


 恋の形って人それぞれだけど……この二人のそれは、かなりの変形だと思う。


「おかしいじゃないですか、芽依に言わせてどうするんです。これからも、リオさんは何かことある度に芽依に何かを言わせるんですか?」


「うるさいわね。いいのよ、結婚なんてしなくても聖夜は永久に私の所有物なんだから。私は誰のものでもないわよ。それが嫌なら、芽依ちゃんが言うとおりプロポーズしなさい」


「リオさんのそういうところが嫌なんですよ。しばらく考えさせてください」


「あ、聖夜。うちの専属美容師にアプローチされてるから余裕なのよね。でもダメよ。あの子には、聖夜は私のものって言ってあげたわ」 

「またリオさんは、余計なことを……」



 だけど、しっかり結びついている、って信じたい…………

 っていうか、もうつまらない意地捨ててはやくくっついちゃえばいいのに!

 そう思えるのは、私もつまらない意地捨ててたから。

 そして、こんなに満たされていられる今があるからだ。


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