××倶楽部

 なんだそれ……この家族、全員して俺の気持ちに気がついてないうえに年頃の男女を一緒に寝かせてもいいと思ってるのか?


 そんな呑気なこと言っていいのか?

 チキンハートの下には獣がいるかもしれねーよ?



「いいよ、私の部屋おいでよ。ねえ、典、久々にトランプしようよ」

「お……おう」


 いいのかよっ!


「あ、負けたらお年玉でファミレス奢ってもらおっかなー典んち親戚たくさんいるからいいよねー」


 芽依はグラスの中のピンク色の葡萄ジュースをごくっと飲み干した。


「俺が勝つに決まってる。あとで泣くなよ」


 チキンの味付けがちょっと濃いから喉がかわくんだな。葡萄ジュースのおかわりを注いでもらって、トランプの勝敗よりも、今夜俺の理性が保てるかの心配をした。


 おばさんからクリスマスプレゼントでアキ兄と芽依と俺の三人色違いの手袋をもらった。

 芽依と一緒に選んだっていうから、実質的には芽依からのプレゼントと言ってもいいのかもしれない。


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