××倶楽部

 おばさんは本格的に居眠りをはじめたし、風呂場からはアキ兄が「ぷる、ぷる、ぷるぷる、だ、大作ー戦!」と何かのテーマソングを熱唱する声が聞こえてくる。


「ったく、重いっての!」


 仕方なく芽依をおんぶして階段をあがった。二階の部屋は寒くて、一気に酔いがさめた。

 それは芽依も同じみたいで、部屋でおろすと、「さむっ」と体を震わせてベッドに潜り込む。


「典は寒くないの?」

「寒いに決まっんだろ」


 一瞬、暖房のリモコンが目に入った。だけど、もっと即暖力に優れたものがある。

 羽毛布団をまくりあげると、キャーとふざけた声をあげた芽依の隣に寝転がる。




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