××倶楽部

「鍵持ってるんじゃないですかっ!」


 だったら最初からそれ使えばいいのに! 

 社長は鍵にため息を吹きかける。


「嫌なんですよー、僕は経営者の風上にもおけませんね。大切なスタッフに部屋に入れてもらえないなんて……」

「社長……」


 すごく切なそうに目を細めるから、こっちまで切なくなってきた。


「ドアが開いたらスミレさんが逃げないように協力してくださいね」


「はい、わかりました」


 そんな頑なにさせる事情て何なんだろう?

 

 すると社長が鍵を差し込む前にドアが薄く開いた。

 中はブラックライトで照らされた部屋だった。白いレースが青白く光っていてスミレ様が顔を覗かせた。

「聖夜だけなら、入っていいよ」


 だけど、社長は臨戦態勢のままドアを大きく開くとスミレ様に掴みかかる。



「いやっ! やめてよ! 聖夜!」


「スミレさん、逃げられると思わないでくださいね! 町田さん、ドア閉めて!」


「はっ、はい!」

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