××倶楽部

 スミレ様は美しいお顔をしかめて痒みにたえている。

 社長は遠慮なく消毒を終えると、ピンセットでガーゼをつまみ、それをあてるとX字でテープを貼る。


「最悪! 超ダサい! これじゃ客に笑われる!」

「スミレさんは今日と明日休んでください。ご予約のお客様には僕からお詫びの連絡をしましたが、皆様スミレさんのお身体を気づかっていましたよ」


 スミレさんは、しゅんとしたまま下を向いた。


「ばい菌が、はいったらどうするんです。アナタの大切な身体にこれ以上、穴を開けないでください」


「だって……格好いいかと思ったんだもん」


「スミレさんは、アクセサリーなんかに頼らなくても十分格好いいですよ」


 これだ……この何気ない一言に皆おとされていくんだ。

 スミレさんは小さくこくんと頷いた。


「家まで送ります。拘束をときますが、掻いちゃだめですよ」

「わかった……」


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