甘い唐辛子
「少し大きいな。足、サイズは?」
「これはL。だからMか。」
白いリボンが付いているその靴は、私には可愛すぎる気もした。
「これは可愛くないか?他のはどうだ?」
「そうか?いいと思ったんだけど…んじゃこれは?」
維十が出してきたのは銀の靴。チェーンやベルトが付いていて、さっきのよりも大人っぽい物だ。
「…いいと思う。」
「じゃ、試しに履いとくか。」
維十は私の右足を手に取り、左手にあるその銀の靴を私の右足に履かせた。
その姿が不思議とハマっていて、慣れているんだなと改めて実感した。
「どうだ?」
「いいと思う。これにしよう。」
維十は柔らかく笑い、店員を呼んでその靴の支払いをした。
「あ、金は…」
「いい。これは…まぁ、プレゼントだ。気にするな。」
クシャクシャと私の髪を撫でながら、維十は笑った。
今思うと、初めて会ってから数日の間で私がこんなに話せるようになるのは、凄く珍しいような気がする。