溺れる唇

俺達の通っていた大学のキャンパスには、
3つの学部が入っていて、
講義棟や食堂、図書館などの建物の中心に
白い石畳の広場があった。

いつの頃からか、俺は数人の仲間と
広場の端に集まるようになっていて、
翔子を見かけたその時も
俺は数人の仲間と一緒だった。

「お」

仲間の内の一人が声を上げ、
俺達は来週までの課題の話を中断して
階段を小走りに降りてくる翔子の方へ
目をやった。

その日の翔子はいつものジーンズではなく、
短めのスカートを履いていた。

カジュアルな格好もいいけれど、
いつもより女の子らしい雰囲気に
ドキッと胸が高鳴った。



< 340 / 344 >

この作品をシェア

pagetop